コラム

飲みニケーション

飲みニケーション

皆さんは「飲みニケーション」をされていますか?

 

働き方が多様化する昨今、仕事とプライベートを分ける人が増えてきており、上司と部下のコミュニケーションをどうとればいいかと悩む企業が大変多くなってきております。

そんな中、昔ながらの「飲み会」を再評価をし、奨励する企業が増えてきました。
世代や部門の壁を取り払い、もっと社員同士のコミュニケーションを図り、仕事の効率化や向上につなげたいということなのでしょう。

 

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昔は、職場の仲間と酒を飲んで交流を深めるという名目であっても、実際は酔った上司の説教やグチを延々と聞かされたり、セクハラやパワハラの温床にもなったりで、あまり良いイメージはなかったと思います。

「飲みニケーション」という言葉自体、過去のものになっていたと思いますが、どういう訳か最近、社内の飲み会が見直されているのです。

 

ある企業では「懇親会=飲み会」という場を社内で実施しているそうです。

これは、役職や部署が全く違う社員同士の飲み会を制度化し、1人当たりの飲み代を一部会社が負担するというものだそうです。

 

また、とある製造業では、社内コミュニケーションの活性化を目的に「懇親会手当」というものを導入しました。

管理職と部下が一緒に飲むと、会社から1人当たり数千円の補助金が支給されるそうです。

 

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では、なぜ「飲みニケーション」を活用する企業が増えているのでしょうか。

 

ひとつには、以前と違って会社の飲み会に対する若手社員のストレスが減ってきているということです。

日本能率協会の調査によると、新入社員が上司との人間関係の構築に「飲み会の参加が有効」と答えた人が2012年度は約9割以上もいました。

 

そもそも「会社の飲み会」に決定的にネガティブなイメージがついたのは、新入社員の「先輩上司と仕事を終えた後も時間を共有することにメリットを感じない」という意見が大きくなったためでした。

 

そのネガティブな意見の発信者である新入社員の意識が近年変わってきたということにはある種の興味を覚えますが、ともかく会社組織の中で相対的に一番の弱者である新入社員が飲み会にネガティブなイメージを持たなくなってきたことが「飲みニケーション」の復興につながったのでしょう。

 

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普段、会社では仕事に関係のない話はし辛かったりしますし、ましてや役職者相手ともなればひと言も言葉を交わさない日もあるかもしれません。

 

しかし「飲みニケーション」の場は、普段あまり話をしていない上司や先輩の考えを聞いたり、意見交換などをする絶好のチャンスといえます。

「仕事でやりがいを感じるのはどういったときか」「今までどんな仕事をしてきたのか」そんなことをざっくばらんに聞くことが出来きます。

また、役職者しか知らない会社情報なども、勤務時間中には話せなくても、お酒が入った場所でなら聞けるかもしれません。

 

 

逆に上司や先輩にとっては、普段聞けない部下や後輩の本音を聞けるチャンスです。

「なぜこの会社を選んだのか」「会社でこれからどんな仕事をしたいのか」など、部下の仕事に対する考え方を聞いたり、部下の話しぶりから仕事で抱えるストレスを早期に発見できるかもしれません。

 

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当然「飲みニケーション」もよい事ばかりではありません。

 

先ずは、お金の問題です。

以前は日本企業では、就業後の飲み会は上司がお金を払ってくれるケースが多かったのですが、最近では割り勘も増えてきました。

あまりに頻繁に開催されると若手社員には大きな負担となります。

 

時間の問題もあります。

やはりあまりに頻繁に開催してしまうと、家族や恋人との時間や趣味の時間を奪うことになり、その結果仕事に対する意欲を損ねてしまうかもしれません。

 

お酒によるトラブルもあります。

お酒が入ったことで自制心を失ってしまい、上司から部下への説教が止まらなくなったり、2次会3次会への参加を強要したりすれば、パワーハラスメントに当たる可能性も十分あるでしょう。

 

特にお酒が飲めない人にとっては、参加自体が精神的な負担になります。

そのうえ2軒3軒と連れ回す上司がいたらあなたはどうでしょうか。

 

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良い面悪い面がありますが、人間関係を円滑にするツールとしてうまく活用していきたいものです。

 

ギスギした職場環境であっても、飲み会の席で胸襟を開いて話し合うことで、翌日から職場の雰囲気が変わるということもよくある話です。

 

「飲みニケーション」の場でお互いが本音に近い意見を発露しあうことできれば、相互理解が深まり、人間関係も密になり、会社の組織力も上がっていくでしょう。