コラム

ETCカードの請求業務の昔と今

2019/06/28
ETCカードの請求業務の昔と今

今から20年以上前、弊社は協同組合運営コンサルティング事業の1つとして、高速道路別納カード(ETCはまだなかったので料金所において手渡しで利用する後払いカード)の利用料金請求業務を事業協同組合より受託して行っていました。

その頃、そのカード別集計処理や割引計算処理、請求書の出力といった業務は、当社では全て1台のオフコン(オフィスコンピュータ)と呼ばれる大型コンピュータで行っていました。

 

当時取引していた最も大きな協同組合様で、月に約10万件の走行明細データ(どのカードが、いつ、どこから、どこまで、いくら利用したか等々)を処理して請求書を出力するのですが、このオフコン、処理にとても時間がかかりました。

単純なデータ件数としては現在の10分の1しかないのですが、そこは20年前のコンピュータです。

データの取り込みから時間を要し、割引計算中はフリーズしているのではないかというくらい長時間画面に変化がなかったり、途中でエラーが発生すると今のパソコンのように容易に原因を解析する事もできませんでした。

また、その当時の弊社のシステムでは作成した請求書を画面でプレビューする事が簡単にはできなかったため、実際に送付する請求書とは別に組合側で保管する控えを用意するために、複写式の用紙を使っていました。

この請求書を出力するプリンタもまたクセ者で、ラインプリンタというオフコンに負けず劣らずのデカいプリンタに大量に連なった複写式の用紙をセットするのに一苦労。

印字位置の微調整にも一苦労、用紙の補給と途中からの再印刷にも...といった状態です。

その中でも一番厄介だったのは、機械の劣化(?)による所為なのか、長時間の印刷中に印字位置が少しずつズレていくということでした。

数10分置きに印字位置を確認しなければならず、場合によっては夜間に目覚ましをかけつつ定期的に調整するという今では考えられないような作業をしていました。

 

 

インクリボンの交換も熟練の技が必要

インクリボンの交換も熟練の技が必要(?)。

 

 

それが今では、というか既に何年も前からですが、数百万件のデータの取り込みから割引処理までパソコンであっという間。

数千枚の請求書の印刷も当時とは比べ物にならないくらい早くなりました。

昔は遠くになりにけり、です。

 

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しかし今でも変わらない事が2つあります。

1つめは、NEXCO各社や信販系カード会社から走行明細データが到着したらすぐに処理しなければならない事。

月末で締められたETCカードの走行明細データが翌月の半ば過ぎに届くのは今でも変わりません。

発送先の組合員様のほとんどは利用料金の支払日が翌々月5日の口座振替に設定されているため、口座振替データをファクタリング各社へ送信する締切まで数日しかありません。

年末年始を挟む毎年12月や、10連休となった今年のゴールデンウイークはギリギリです。

2つめは、当社は今でも請求書の封入作業を大勢のスタッフが人海戦術で行っている事。

請け負っている組合と発送先の組合員の数は増え続け、そろそろ限界に近い状況です。

これら2つをどう変えていくのか、それがこれからの課題でしょう。

 

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当社でも一部の協同組合様は請求書をPDF化し、ほぼ全ての組合員に対し専用サイトからのダウンロードで提供していますが(当社は計算処理とアップロードおよび通知作業を行います)、これはオフコンを使っていた当時(20世紀です)にはまだ想像すらできませんでした。

同様に、「ETCカードの利用料金を計算して請求する」という業務に、当時は考えられなかった新しいサービスを今後どれだけ付加できるか...。

まだまだ工夫の余地はありそうです。

 

オフコン

磁気テープで提供されるガソリン給油データを処理するのもオフコンでした