コラム

賃貸住宅経営もグローバルの時代

2021/12/08
賃貸住宅経営もグローバルの時代

郊外で賃貸アパートマンションを経営するオーナー様にとって、最も大切なポイントは入居者の確保ではないでしょうか。
都心部への人口流入傾向は今後も継続し、郊外の住宅部では若者が都会に出てしまうことから、アパートの空き室が増えています。

その一方で、「留学」「特定技能」「技能実習」などの在留資格を持った外国人の在留者数は増えています。
これまでは入居者が日本人だけだった物件も、今後は積極的に外国人にも門戸をひらくことを考えているオーナー様も多いのではないでしょうか。

 

入居者が契約期間中に突如いなくなってしまう、これは日本人に限らず外国人でも起こりえます。
今回は、外国人入居者が荷物を残したまま突然失踪してしまった場合の手続きの一部を紹介していきます。

 

連絡のつかない借主の荷物を撤去するためには、借主に対して建物明渡請求訴訟を提訴する必要があります。
オーナー様としては、荷物を撤去して新しい入居者を募集したいところです。
しかし、既に日本にいないと考えられる外国人の荷物であっても、勝手に撤去することは出来ません。
借主を相手方(被告)として建物明渡請求訴訟を提訴して建物明渡の判決を得た上で、強制執行手続きをとって荷物を撤去する必要があります。

日本で暮らす外国人の住所は、日本人同様に市町村の住民基本台帳に記載されています。
住民票がある場合は、裁判所は住民票記載の住所地に訴状を送付します。
ここで受領されれば送達が完了したことになります。
ただし、借主が国外に出てしまっている場合には送達できず、訴状は戻ってきてしまいます。

借主である被告の出入国の履歴および国外での住居地について、出入国在留管理局に照会することで、「国籍・地域」「氏名」「生年月日」「性別」「居留地」「出入国年月日」「出入国港」「使用航空機及び乗降基地」について回答を得ることができます。
被告の国外での居所が分かっている場合には「領事送達」という海外の領事館を通じた特別な送達方法で送ることも出来ます。

居所がわからない場合、借主である被告が日本にいないことに加え、国外での居所が知れないことを裁判所に説明する必要があります。
ここまでしてようやく「公示送達」により訴訟手続きを進めることが可能となります。


オーナー様にとっては、弁護士費用の負担や空室期間中は家賃が得られないなど損害はたいへんなものです。
不動産賃貸業においては、家賃収入を得ることが大切であり、トラブルによる空室期間を発生させないためにも、入居者との契約時には十分注意しなければなりません。

 

在留資格が「技能実習」の外国人が入居する住宅については、就労する企業が借主になりますので、契約上のリスクは日本人との契約と同等です。

しかし、これから増えてくる「特定技能」の外国人については、オーナー様と入居を希望する外国人が直接賃貸借契約を結ぶケースが多くなってきます。

契約時には契約者である相手方の外国人の本人確認書類である「在留カード」の確認が重要です。
原本提示による確認により偽造カードなどが利用されていないかのチェックは無論のことですが、在留カードに表示された在留資格が「特定技能」、「留学」、「技術・人文知識・国際業務」など本人の申し出内容と在留資格の整合性に問題ないかなどの確認が必要です。

当社では、外国人の就労サポートサービスの一環として業務提携している不動産業者との連携により外国人入居者のお部屋の斡旋も行っています。
一方、外国人の身元もしっかり確認し、居住後のトラブルが無いよう徹底しております。

十分なサポート体制によるトラブルゼロを掲げ、これからもオーナー様、外国人材ともに共存共栄を目指してまいります。